msgblog’s diary

ゲームの攻略や感想を記事にしています。また、最近動画投稿を始め、それに関する気付きなどにも触れています。

AIVOICE2使ってみた

最近、音声合成ソフトのA.I.VOICE2が新たに登場しました。早速買ってみたところ、思いの外自然な音声を聴くことができ、満足しました。そこで、この記事ではA.I.VOICE2の使用と感想について書いてみます!

1. A.I.VOICE2とは
A.I.VOICE2は株式会社エーアイの音声合成ソフトで、A.I.VOICEの後継機種です。音声合成ソフトはニコニコ動画ではおなじみで、実況や劇場など、様々なカテゴリーの動画でこれらのソフトを使用した動画を視聴できます。

https://aivoice.jp/about/aivoice2/

2. 購入したソフト
昨年12月にA.I.VOICE2が発売され、私は 琴葉 葵・茜を購入しました。琴葉姉妹を買ったのはVOICEROID2以来でした。結月ゆかり、紲星あかりはA.I.VOICEを持っているため、今の時点では見送りとしています。

VOICEROID2との違いで注目すべきは蕾が入っているのと、Neuralボイスライブラリを搭載していることです。蕾は琴葉姉妹の幼い頃の声です。Neuralボイスライブラリは次の項目でも紹介しますが、今までよりも自然な声を出すことができる機能です。

3. 使ってみた感想(音声編)
ここでA.I.VOICE2の音声関連について感想や気づきを書いておきます。

(1) 自然な声
まず、大事な気づきは声が自然になっているということです!VOICEROID2も聞き取りやすい声ですし、抑揚も付けられるのですが、合成音声らしい一定のパターンでのしゃべり方が残っているという感じがしました。一方、A.I.VOICE2の方はその一定のパターンという感じが少なくなったという印象です。

(2) 控えめな感情値の影響
A.I.VOICE2は感情値の増減による影響が控えめです。本作では喜び、怒り、悲しみ、蕾の各感情値を0~1の範囲で上下できます。VOICEROID2では感情値の影響が大きめでしたが、0.5以上から急に声質が変わるという特徴がありました。そのため、今作の増減が控えめというより、VOICEROID2が大きめだったのかもしれません。感情を調整する際は意図的に大きめな値に設定し、試聴してみるとよさそうです。

(3) メリハリの付いた語尾
A.I.VOICE2は語尾がしっかり変わる印象があります。VOICEROID2でも通常と断定、呼びかけで差がありましたが、今作はよりメリハリがついているように感じました。(1)につながりますが、語尾も自然な感じが出ています。

4. 使ってみた感想(操作編)
次に、操作性ですが、以下に示すように全体的に効率的な操作になっていると感じます。

(1) 簡略化された操作
カーソル移動と左クリックで大抵のことができるようになり、便利だと感じました。ポーズの長さ変更、読み編集、アクセント句の結合や分割がワンクリックで操作できます。

アクセント句の間にマウスカーソルを置くとクリップの表示が出て結合できる

(2) 直ちに完了する調声
個人的に感動したのが直ちにアクセントやポーズが決まるところです。今作ではブロックという単位で会話を区切ることができますが、ブロックの文を記入すると、すぐにアクセントやポーズが決まります。そのため、すぐに声の調子を編集できます。VOICEROID2の場合、一文を読ませることで、初めてアクセントなどが定まるような仕組みでした。

(3) 不要なフレーズ登録
A.I.VOICE2ではフレーズ登録をしなくても調声が完了するようになり、楽な操作になったと感じました。VOICEOIRD2は調声完了時にフレーズ登録を必ず行う必要がありましたが、今作では必要なくなりました。代わりに調声結果を保存したい場合、複数のブロックをプロジェクトとして保存できます。フレーズ登録システムは「ユーザー辞書」という形で残っていますが、フレーズ登録を行うには毎回ユーザー辞書を開く必要があります。このような仕組みなので、人によっては逆に不便を感じるかもしれません。

フレーズ登録を行わないことの注意点として、ブロック内のある一文を編集すると、残りの文の調声までリセットされてしまうようです。対策はフレーズ登録ですが、毎回の登録は面倒なので、一度ブロック内の文章を決めたら、その後は安易に変えないよう注意が必要でしょう。

5. 実装されていない機能
A.I.VOICE2はいくつかの機能が実装されない中での発売となったようです。実装されていない機能の一例を以下に示します。

(1) 口パク
まず、A.I.VOICE2にはキャラクターの口が動きません。感情値の操作により表情を変えたり、目パチ(まばたき)をしたりはします。口パクは声を出力する上では特に支障はないのですが、音声合成ソフトでは口パクが標準的に搭載されているものが多いので、慣れるまでは違和感を覚えるかもしれません。

(2) 単語一覧検索
A.I.VOICE2では単語検索ができず、一覧の表示も見づらいようです。単語検索ができないため、登録数が増えた場合、既存の単語を見つけ出して編集するようなことは難しそうです。また、VOICEROID2ではア行、カ行、サ行……のように分けて表示される仕組みがありましたが、本作ではそれもないようです。

(3) 音声ファイル保存の機能
A.I.VOICE2では音声出力の仕組みも洗練されていません。まず、ファイル名は自動的に決まり、任意に変えることはできません。また、保存先は毎回指定する必要があります。この仕様はVOICEROID2に近いですが、A.I.VOICEには劣っています。A.I.VOICEではファイル名にキャラ名を追加するなど、命名法を設定することができます。保存するフォルダも選ぶことができ、自動的に保存される仕組みでした。

上記のように過去作でできたことが今作ではできないことが結構あります。エーアイによると、今後、これらの機能が追加で実装されていくことが期待されますが、不便を感じる人はとりあえず様子見でもよいでしょう。

6. まとめ
音声合成ソフトA.I.VOICE2が発売されていました。音声面では声が自然になり、感情表現は控えめですが、メリハリのある語尾で今までより人間らしく感じられます。操作性は効率性を重視したものとなっており、慣れれば編集スピードがアップできそうです。ただ、魅力的である反面、口パクや音声ファイル保存の機能など、一部不十分なところがあるまま発売となったようですが、今後のアップデートに期待しましょう。

以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!