msgblog’s diary

ゲームの攻略や感想を記事にしています。また、最近動画投稿を始め、それに関する気付きなどにも触れています。

【トロピコ6】検証してみた① 食べ物と資源施設の利益

こんにちは。この記事では食べ物と資源施設の利益がどれほどであるか考察していきます。

1. 施設の利益とは?
一般に商売で稼いだ利益は次のように計算できます。

 利益=売上-費用

利益はゲームの画面上に表示されませんが、画面上の情報から、トロピコ6における食べ物と資源施設の利益は次の式のように計算できます。食べ物と資源施設は基本的に原料を消費せず資源を生み出さないため、消費する原料を考慮する必要がありません。ただし、工場畜産だけは原料を消費するため同じ計算式では計算できません。こちらは別の機会に扱いたいと思います。

 月間利益=1ヶ月の生産高*1-1ヶ月の予算*2

*1 ゲーム上では生産高(先月)と表示。毎月初めに先月分の集計結果が表示される。PS4の場合、施設選択後、R1ボタンで見ることができる。
*2 ゲーム上では予算と表示。施設選択時に参照可。

今作の生産高と予算の計算は前作と異なっています。先に結論だけ言ってしまうと次のようになります。

 1ヶ月の生産高=労働者数×労働率×労働者1人が1ヶ月全て働いた時の生産量×効率×物価

 1ヶ月の予算=賃金×労働者数+施設の維持費

労働者数は現在就職している労働者の数です。スロットが埋まっている数(顔のアイコンが表示されている状態)が現在の労働者数です。

労働率は就職している労働者が1ヶ月間で実際に働いた割合です。トロピコ6では顔のアイコンが薄い場合、働いていないことになります。例えば1ヶ月30日のうち、労働者が6日間働いた場合、労働率は6÷30で20%と計算できます。なお、トロピコ6の1ヶ月は30日で月による変動はなく、1年は360日のようです。

施設の維持費は画面には表示されません。労働者の賃金は表示されているため、予算から全労働者の賃金を引くことで計算できます。

計算式から、利益を高めるには労働者を定員まで就職させること労働率を上げることが大切だとわかります。労働率は労働者が労働しない期間の大小で変動し、周辺施設の充実度や交通手段の利便性で変動すると思われます。

2. 労働者の生産量の確認方法
「労働者1人が1ヶ月全て働いた時の生産量」はゲーム画面を見るだけでは簡単にわからないため、経時変化を追って確認しています。対象の施設について、労働中の労働者がいる間の在庫数量の変化を調べました。実際には数量は毎日刻々と変化していて、しかも小数点以下も計算されているため、数十日単位でまとめて差を見るようにしました。大体30日単位できれいな数字が出たため、30日で集計することが多かったです。

労働者が複数人いた場合や効率が100%以外の場合は数値に補正を掛けて計算しています。労働者の人数により生産量が変わるのもこの時に確認しました。

3. 食べ物と資源施設の利益
ここから施設の利益の検証結果を載せていきます。アップグレードはなし、ワークモードも基本的には初期設定のもので調べています。

生産量は「1. 施設の利益とは?」で示した式のうち、「労働者数×労働率×労働者1人が1ヶ月全て働いた時の生産量×効率」の結果を労働者数は各施設の最大の労働者数、労働率100%、効率100%として計算しています。

一方、生産高と利益は労働率のみ20%として補正を掛け、実際のプレイに近い数字を出すようにしました。この20%という数字は実際の労働者の労働割合を見て大体平均くらいの値を設定しました。なお、実際には労働者は概ね80~100日ほど連続で働き、その後は何らかの交通手段により家に戻るか何らかの幸福度を上げる施設を利用し、再び元の職場に戻ってくるようです。労働期間の詳細はまだ把握できていないのですが、同じ職場ではあまり差がなく、職種によりムラがあるのではないかと考えています。このように、労働率は職種によっては適切な数字と言えない可能性がありますし、他にも周辺の交通網の整備状況で大きく変わる可能性があります。したがって、これから並べる数字は大まかな利益の目安として考えてもらえればと思います。

(1) 農園
表1 農園の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
農園(トウモロコシ) トウモロコシ480 192 66 126
農園(バナナ) バナナ600 204 66 138
農園(パイナップル) パイナップル600 192 66 126
農園(砂糖) 砂糖360 180 66 114
農園(ココア) ココア240 172.8 66 106.8
農園(タバコ) タバコ420 180.6 66 114.6
農園(コーヒー) コーヒー240 182.4 66 116.4
農園(綿) 綿840 210 66 144
農園(ゴム) ゴム300 192 66 126


一見収益性が高そうですが、アップグレードをしない段階では、今作でのワークモードや地域と効率の関係上、実際の効率は60~80%程度にとどまることが多いのに注意しましょう。
作物別では、食べ物系が意外と高利益です。商品作物で利益が高いのは綿とゴムくらいなので、それ以外は基本的に生産施設に必要な資源を生産すればよいでしょう。

(2) 水耕農園
表2 水耕農園の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
水耕農園(トウモロコシ) トウモロコシ544 217.6 63 154.6
水耕農園(バナナ) バナナ680 231.2 63 168.2
水耕農園(パイナップル) パイナップル680 217.6 63 154.6
水耕農園(砂糖) 砂糖408 204 63 141
水耕農園(ココア) ココア272 195.84 63 132.84
水耕農園(タバコ) タバコ476 204 63 141.68
水耕農園(コーヒー) コーヒー272 206.72 63 143.72
水耕農園(綿) 綿952 238 63 175
水耕農園(ゴム) ゴム340 217.6 63 154.6


現代から建設できます。いずれの資源も農園に比べ少しですが生産量が増えています。数値として大したことはないようですが、農園と比べ面積は小さいので、面積当たりの生産量は大きく増加しています。また、土地の相性も関係なくなりますので安定した生産を見込めます。

(3) 牧場
表3 牧場の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
牧場(牛) 肉180、皮240 118.8 42 76.8
牧場(羊) 羊毛180、ミルク60 111 42 69
牧場(ワニ) 革96 103.68 42 61.68
牧場(豚) 肉240 110.4 42 68.4
牧場(ラマ) 羊毛240 112.8 42 70.8
牧場(ヤギ) ミルク240 105.6 42 63.6


利益はほぼ横並びです。食糧の豊かさを目的に肉とミルクを生産しつつ、後は稼働させたい生産施設に応じて必要な施設を建てればよいと思われます。

(4) 鉱山
表4 鉱山の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
鉱山(鉄) 鉄300 150 45 105
鉱山(石炭) 石炭300 144 45 99
鉱山(金) 金90 162 45 117
鉱山(ニッケル) ニッケル180 151.2 45 106.2
鉱山(アルミニウム) アルミニウム300 156 45 111
鉱山(ウラン) ウラン60 144 45 99


金の価格は高いのですが、金鉱山の利益はそれほど高くありません。こちらも基本的に生産施設に応じて必要な資源を生産します。

(5) 自動鉱山
表5 自動鉱山の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
自動鉱山(鉄) 鉄600 300 76 224
自動鉱山(石炭) 石炭600 288 76 212
自動鉱山(金) 金180 324 76 248
自動鉱山(ニッケル) ニッケル360 302.4 76 226.4
自動鉱山(アルミニウム) アルミニウム600 312 76 236
自動鉱山(ウラン) ウラン120 288 76 212


水耕農園と同じく現代から建設できます。生産性が鉱山のちょうど2倍に増えています。収益性の傾向は鉱山と同様です。

(6) その他
表6 その他の資源施設の利益

施設 生産量 生産高 予算 利益
ココナツ収穫場 ココナツ270 89.1 35 54.1
伐採キャンプ 木材338.4 101.52 62 39.52
漁師の波止場 魚266.7 138.68 40 98.684
養魚場(魚) 魚465 241.8 38 203.8
養魚場(貝) 貝465 260.4 38 222.4
油井 石油120 177.6 48 129.6
石油採掘機 石油225 333 200 133


ここでは特徴的な施設だけ補足説明をしたいと思います。

伐採キャンプと波止場は資源の生産の仕方が他の施設と異なります。

伐採キャンプでは、労働者が85日ほどかけて1本の木を伐採し、伐採が終わって戻ってきた後に160ユニット程度の丸太が在庫に入ります。

波止場は労働者が漁船を出し、漁場で魚を収穫し、波止場に戻ってくるという流れの後に魚の在庫が増えます。1回の漁でどの程度増えるかはワークモードにより異なります。「先祖のスタイル」では一連の流れを188~217日ほどかけて行い、魚184~200ほど収穫します。同様に、「流し網漁」は176~203日ほどで252~257ユニットほどです。一連の流れには漁場への移動が含まれるため、漁場と波止場の距離によっては日数に差が出てくるかもしれません。

ここで、各ワークモードの魚の収穫量と、漁場の資源の減少速度を計算してみました。漁場にカーソルを合わせることで現在の資源量を確認できます。また、魚を収穫している期間(漁場で漁船が静止している時間)はワークモードに関係なく大体80~82日程度のようなので、それを元に各ワークモードの収穫の速さを求めることができます。

・先祖のスタイル:漁場の減少1.4ユニット/日/人、収穫2.37ユニット/日/人
 (参考 ゲーム内説明:漁場1ユニット毎に1.75ユニットを漁獲)
・流し網漁:漁場の減少4.3ユニット/日/人、収穫3.2ユニット/日/人
 (参考 ゲーム内説明:漁場3ユニット毎に2.25ユニットを漁獲)
・漁場資源は1ヶ月毎に100回復(月末に一気に回復)

一見、ゲーム内説明ときれいに数値が合わないようですがゲーム内説明が数量の比だけを表していると考えた場合、概ね計算は合います。流し網漁は生産効率の面で有利ですが、漁場の資源を余計に使ってしまい、使い続けると資源枯渇の恐れがあるわけです。

その他で注目すべきは石油採掘機の利益の安さでしょうか。なんと、価格は油井の4倍もするのに、利益はわずかに高い程度です。一応、現代になればアップグレードで維持費を大きく下げることができます($140→$35)ので利益の改善はできますが、冷戦時代の時点では石油を大量に供給したい、他に油田がないといった事情がなければ、優先して建てる必要はなさそうです。

4. 参考情報(ゲーム内の収益の表示)
生産高とは別に、施設の収入も見ることができます。しかし、今作では生産施設で生産した製品の収入は生産施設ではなく、輸出を行った港の収入として扱われるようです。見かけは一月の予算が計上されるのみで、通算の収入は赤字が大きくなっていくばかりです。収入の計算が特殊であるため、あまり役に立たないように見えますが、生産高と比較することで、どの程度の稼働率で施設が稼働しているか、一つの目安となるでしょう。

いかがだったでしょうか。皆様のゲームプレイに少しでも役立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

攻略の中には、不確かな情報があるかもしれません。注意して読んでください。

2023/4/15 農園(綿)、 石油採掘機の表を修正、またそれに伴い、3. (6)の文章を見直し